株式会社PEZY Computingは、情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所(森宙史准教授、黒川顕教授)およびデータサイエンス共同利用基盤施設 バイオ生成AI研究開発センター(東光一准教授)との共同研究グループにより開発された、新しいウェブサーバー「PZLAST-MAG」が公開されたことをお知らせいたします。
本サーバーは、近年注目を集めている「培養困難な環境微生物のゲノムデータ(メタゲノム由来ゲノム:MAG)」から得られた膨大なタンパク質配列を、超高速で類似性検索することができるシステムです。
■ 当社の「PEZY-SC3」による超高速処理の実現
「PZLAST-MAG」のバックエンドには、当社のMIMD型メニーコアプロセッサ「PEZY-SC3」が実装されています。
本システムでは、21万件以上のMAGに由来する約4億配列(1,000億アミノ酸)という極めて大規模なデータが検索対象となりますが、PEZY-SC3の圧倒的な並列演算能力を活用することで、DIAMONDやMMseqs2といった既存ツールに匹敵する検索精度を保ちながら、わずか5~15分程度で大規模検索を完了させることが可能となりました。
■ 本システムの特長と社会的意義
単なる類似配列の検索にとどまらず、ヒットしたタンパク質の系統的分布や生息環境の分布、ゲノムにおける複数遺伝子の共起パターンなどを可視化する機能を備えています。これにより、機能的に重要な遺伝子の多様な微生物からの探索や、その生態学的背景の把握が容易となり、生命科学研究やバイオ産業への多大な貢献が期待されます。
本研究成果は学術誌「Bioinformatics Advances」に掲載されました。PZLAST-MAGは登録不要・無償でアクセス可能です。詳細につきましては、以下のリンクよりご覧ください。
■ 関連リンク
・PZLAST-MAG ウェブサーバー(どなたでも無料でご利用いただけます)
https://pzlast.nig.ac.jp/pzlast/mag
・国立遺伝学研究所 研究成果紹介ページ
「PZLAST-MAG:膨大なMAG由来タンパク質の配列を高速検索する新しいウェブサーバーを公開」
https://www.nig.ac.jp/highlights/13259/
・論文情報 (Bioinformatics Advances)
Koichi Higashi, Hitoshi Ishikawa, Ken Kurokawa, Hiroshi Mori
DOI: 10.1093/bioadv/vbag129
